silver soul
□結局は
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「ひーじかーたくぅーん!会いたかっ…」
「うぉああああああ!!!!!!!!!!!!!」
「え…何そんなに驚いちゃってんの?」
「そりゃ驚きもするだろッ!朝起きたら、いきなり天パがいるんだからよ!」
ま、土方くんの言うことは最もと言えば最もなんだよね。
実は最近、土方くんが忙しすぎて全然会えてなかったわけよ。
俺、土方くん不足な訳。
連絡しても『仕事』の一点張りでさ、なかなか会わせてくれないから、朝真選組屯所の土方くんの部屋に自分からきたってこと。
部屋に入ったら寝てたから襲ってやろうと思って抱きつこうとして冒頭に至る。
土方くんは今、起き上がり俺の方を見ている。
「嬉しい?銀さんがわざわざ会いにきてくれて嬉しい?」
ニヤニヤしながら俺が聞くと
「冗談はよせ。嬉しいどころか地獄に落ちた気分だよ」
「ヒドッ!それはあまりにもあんまりじゃないかな!俺、最近土方くんに会ってないから我慢の限界きたの!だから来たの!」
「今日も仕事だ。さっさと消えろ」
「分かった!仕事バカな土方くんの気持ちはよく分かった!けど俺の気持ちも考えてお願い!」
「…じゃあ、一体何がしてぇんだ」
「とりあえず、一発ぶちこませ―へぶしっ!!!」
正直に言おうとしたら土方くんに殴られた。
「いったい!地味に痛い!!」
「アホかお前。人の話聞いてたのか。今から仕事だっつってんだよ。あぁ?」
メンチ切られまくる俺。
俺たち、ちゃんとつきあってるよね?
本当に恋人同士だよね?
「俺、土方くんに愛されてるって証明が欲しい!」
「…まぁた、なんか面倒なこと言いやがったぞ」
「デートもしてくれない、ぶちこませてもくれない…。俺は一体、どこで土方くんの愛を確かめればいいんだァァァァァァ!!!!!!」
「朝から叫ぶな!うるせぇんだよ、歩く電撃イライラ棒が!」
「お前の方がイライラしてるだろうが!あれか?あの日か?あの日なのか?月一でやってくるあの日なのか?」
「…俺は男だァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」
「うおあっ!!」
土方くんから強烈な背負い投げを食らった。
「マジうるせぇ。そこで今日の夜までくたばってろ」
そういうと土方くんは隊服に着替え始めた。
「え?今日の夜までって?」
それってこのままここに居ていいってことだよね?
つまり、そういうことだよね?
「…マジで?」
「嫌なら別にいいんだぞ」
「嫌なんて滅相もない!俺、チョー嬉しい!!どーしよ!今日、どんな感じでいこう!」
自然とテンションMAXになる俺に
ため息をつく土方であった。