機動戦士ガンダムSEED Destiny ザフト編(完)
□はじまり
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今日で最後の教育係。
進水式用に飾られたジンなどの間を抜けて、僕はシャトルの用意をしていた。
お金はとりあえずイザークに用意してもらい、ミネルヴァが月軌道にのったあと、ヴェステンフルス隊と合流することになっている。
「今、ルナマリアとレイの機体を収容できる状態ですか?」
「そうね、インパルスはもう完了したから、あとはその二機だけよ。あなたのシャトルも用意、終わったかしら?」
「はい。すいません、ここから行くと、ちょっと長いもので」
グラディス艦長はクスっと笑ったあと、別に平気だといってくれた。
僕の金欠ぶりが、何故かここ数日で公開されてしまったような気がする。
「まぁ、本当なら軍が出すものだからね」
「ジュール隊長には即座に拒否されましたけど」
「仲が良くて羨ましいわ」
苦笑だけを返して、ルナマリアたちの様子を見に行こうとブリッジを出る。
そのときだった。
騒々しい警報が、周囲の空気を震わせた。
「何?」
グラディス艦長はすぐに通信を開き、外の兵士と連絡を取る。
「6番ハンガーからの警報です!」
その答えに、僕は呟いた。
「新型……」
その瞬間、ブリッジが衝撃に揺れる。
ハンガーの扉が破壊されたようだ。
通信の状態がいっきに悪くなる。
「議長は!?」
「外よ。護衛はついているわ」
議長を狙ったものではないだろうが、生身の人間が警報の鳴り響く軍事コロニーを歩いているだけで危険すぎる。
「カオス、ガイア、アビスが、何者かに奪取された模様」
管制席で、メイリンが報告した。
「何ですって?」
「艦長、使える機体は?」
即座に口にしていた。
僕のMSは宇宙だ。
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