三池亮太

□シンクロニシティ・バースデイ
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クリスマスなんて嫌いだった。
少なくとも去年までは。


12月24日は1年で1番嫌いな日。
誕生日なのにクリスマスイブが重なるせいでいい思い出がない。

Waveに加入してからは仕事の関係で日にちは前後するけれど、
毎年必ずメンバーが祝ってくれた。
だけどやっぱりクリスマスも兼ねてなので嬉しさは半減。
表面上はアイドルスマイルで取り繕いつつ、内心は溜め息ばかりだった。


だけど今年はちょっと違う。
いつものパーティーだけど、ヒロインちゃんがいる。

付き合って初めての誕生日とクリスマス。
2人だけで過ごしたかったけど、今年は…と言いにくかったし、
パーティーは一磨の部屋だから、2人きりになれるチャンスもあるはず。
それに2人きりの時間は、これから先いくらだってある。

今年のパーティーはスケジュールの都合で23日の夜になった。
それぞれが少しずつ食べ物や飲み物を持ち寄って、一磨の部屋に集合。
ヒロインちゃんは仕事が早くに終わったらしく、手作りケーキを持って来てくれた。

「じゃあちょっと早いけど、亮太の誕生日とクリスマスを祝って…」

「かんぱーい!」

一磨の音頭でグラスを合わせ、パーティーが始まる。
一磨、京介、義人はワイン。
俺、翔、ヒロインちゃんの未成年組はソフトドリンク。

わいわいとそれぞれ騒ぎながら楽しい時間を過ごす。
途中、半分酔った京介がヒロインちゃんにベタベタ触りだしたから、
間にどっかり居座ってやった。

ヒロインちゃんも無防備な笑顔で相手するし…。
まったくさぁ…少しは自覚してよね?
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