Love and Tire

□て
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ぎゅっと握って、開く


ぐっぱ、ぐっぱ



「違うんだよなぁ」



俺の手はみんなと違う



『ちょっと新聞取ってくんない?』


そう言われて新聞に手を伸ばす相葉さんの手はゴツゴツしててかっこいい。


新聞を開く翔ちゃんの手も凄く男らしくて新聞がよく似合う。



『リーダーまた釣りのサイト見てんの?』


『スマホにしたらおっきいし見やすくてさ〜♪』


リーダーを小突くJの手はモデルさんみたいに綺麗だし、
スマホをいじるリーダーの手も男の俺がドキドキするくらい綺麗。




ぐっぱ、ぐっぱ



「違うんだよなぁ」



『どったの、さっきから手握ったり開いたり。痛いの?』



椅子の背もたれのほうに体を向けて、ドカッと座りながら首を傾げるのは相葉さんだ




「んーん。違うくて…」



心配そうにみんなが見てくるのが分かった



「俺の手、みんなと違うなーって思いましてね?」



『なんだそれっ(笑)』



ふはは、と豪快に笑うのは翔ちゃん



んー…そりゃ笑いますよねえ。
俺も逆だったらそんなことって笑っちゃうもん



でも、違うんだよなぁ



ぐっぱ、ぐっぱ



かっこよくも、綺麗でもない手



ぐっぱ、



何回開いても何回閉じても俺の手だ




そりゃそうでしょうけど




『気にすんなっ』



短いその言葉でJは励ましてくれているんだろう



ぐっぱ、ぐっぱ



「そうですね…」



気にしても仕方ない。
今更変わるわけでもないんだし。


でも、でも…








『かわいいよ』



「え!?」




『可愛いよ、ニノの手』


ふふっ て泣いてるみたいに目を細めて笑う。



「可愛い?」



『ん、可愛い♪』



ぎゅっ




綺麗な手で包まれる俺の手




ああ、そうか。可愛いのか。



俺の手はかっこよくもないし、綺麗でもないけど



『可愛いね♪』




大野さんがそう言うなら、


ぐっぱ…

「んふふ、」


まあいっか♪

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