Love and Tire
□カゲロウデイズ
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8月15日の午後12時半くらいのこと
天気が良い
病気になりそうなほど眩しい日差しの中
することも無いから君と駄弁っていた
「暑いな〜」
『夏ですからねぇ』
「ごもっとも」
『でも夏はイベント多いですよ?BBQとか海とか川とか花火とか』
「そうだね。コンサートも始まるし」
『でもまぁ俺は夏嫌いですけどね』
君は猫を撫でながらふてぶてしく呟いた
((だろうなー))
なんて思ってたそのとき
あぁ、って逃げ出した猫の後を追いかけて
君が飛び込んでしまったのは赤に変わった信号機
パッと通ったトラックが君を轢きずって鳴き叫ぶ
――――ッッ
血飛沫の色、君の香りと混ざってむせ返った
「…うそだろ……?」
嘘みたいな陽炎が 嘘じゃないぞ ってわらってる
夏の水色、かき回すような蝉の音に全て眩んだ
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