09/22の日記

00:04
センニチコウ:不朽、変わらぬ愛情
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「グレイ様ー!!ジュビアお仕事に行ってきまーす!!」

朝から騒がしいギルドの入り口から、
奥のテーブルに腰かけるグレイに聞こえるように、
もう何度目かの大声でジュビアが叫んだ。
けれどグレイには聞こえてないようで、ジュビアからは変わらない後ろ姿が見えるだけ。

「グレイ様ー!!!!」
「おい、もう行くぞ」

もう一度名前を呼んだ時、一緒に仕事へ行くため外で待っていたガジルが、
呆れた顔でジュビアを呼びに来た。
ジュビアは渋々荷物を持ちなおすと、ギルドを出た。

「お前、よく恥ずかしげも無くあんなことできるな。男からしたら迷惑以外の何物でもないぜ。あいつだって、気付いてて振り向かなかったのに」
「え?!グレイ様、お気づきだったんですか?!」
「いくら中がうるさくても、あれだけ呼ばれりゃ普通気付くだろ。」
「そうだったのね・・・」

あえて無視されていた事がショックで、肩を落とすジュビア。
ガジルは、やれやれという表情でジュビアを横目で見る。

自分が知るファントム時代のジュビアは、こんなに周りが見えない奴じゃなかったのに、
女は、男次第でこうも変わるもんかね・・・

旧知の仲のジュビアが、日々変化していく事に、
ガジルは嬉しい半面、これ以上不毛な恋愛をすれば、また傷つくのではないかと、
それが余計なお世話とは分かりつつも、気に留めずにはいられない。

「分かったら、もう少し自重しろよ。本当に嫌われても俺は知らねえぞ」
「でもジュビア、こんな気持ち初めてだから・・・。例え無視されても、嫌われても・・・」

“好きな気持ちは変わらない“

声にはしなかったが、ガジルにはジュビアがそう言った様な気がした。

「ま、せいぜい頑張れや」
「もちろん!!では、今日のお仕事も頑張りましょうね!」

「バトルだったらな」と返事をし、ガジルとジュビアは揚々と歩いて行った。




〜おまけ〜
「ガジル君こそ気をつけてね」
「俺が何を気を付けんだよ」
「バトルのことばかりに気を取られ過ぎて、愛想尽かされてもジュビアは知らないから。レビィさんってモテるみたいだし」
「愛想尽かされるってなんだよ!!!俺を恋愛ごとに巻き込むんじゃねえ!!」
「はいはい」

〜終〜

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