情愛ロマンチカ!?

□其の三
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「・・・・・・え?」
「・・・・あー・・・・あはは。びっくりした?」

 美咲は今、自分の部屋でありえないものを目にしていた。









 
さかのぼること数十分前。


「もうっ!ウサギさんったら!」

 美咲はいつもどうり、自分をネタにした(勝手にされた)BL小説を発見してしまった。
 だが、今日の美咲は一味違う。

「ふふふふふ。こういうこともあろうかと・・・・。ジャーン!ゆーえすびー!」

 美咲は自分のUSBメモリーを秋彦のPCにさして、データを取り込んでみる。
 ・・・・・・・特に意味もないことをしているだけなのを美咲は知らない。

「よし、これを俺のPCに・・・・」

 美咲は小走りで自分の部屋へ向かった。



 そして、そのデータを開いた瞬間・・・・・光が炸裂して、

 今に至る。



「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・えっとぉ」
「は、はい」

 美咲は自分の目の前の得体の知れない人物に敬語で反応してしまった。

 美咲の目の前にいる人。それは・・・・。


 『美咲』


 
「・・・・・・あ・・・えっと・・・・・お、俺?」
「うん。」

 ありえない質問を即答されて、美咲はまた固まってしまう。

(何が、どうなってんだ・・・・・?)

 その心の美咲の疑問を知っているかのように、『美咲』が話し出す。

「えっとね」
「え、あ・・・はい」
                             
「なんか、良くわからないけど、ある日突然、俺の家のPCが、オリジナル(三次元)のPCとつながったんだ。・・・理由はわかんないけどね。んで、秋彦さんがそれを知った日から、なんか、外出するようになって・・・・。何があるんだろーって思ってきたら・・・・こうなってた」

「あ・・・・・はぁ」

 いまいち分からなかったが、要するに『あっちとこっちの世界がつながっちゃった☆』っていうことだ。
 何を云ったらいいのかわらず、無言になる美咲に対して、『美咲』が、


                   
「と、云うわけ・・・・で。始めまして。オリジナル(俺)」
「えっと・・・・は、始めまして・・・?」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」


数分後。


「でさ、ウサギさんってば、またBL小説かいてんの」
「あはは、でも、それを美咲が取ってきたから、俺が今ここにいるんだよ?・・・・ちょっとよかったなぁ、とか」
「・・・・・・・・そっか。そうだよね」
「・・・・・・うん」

 とりあえず何か話さないと、ということで、色々話していたら、すっかり『友人』になっていた。
 そんなことを考えながら、美咲が話し出した。

「あのさ」
「ん?」
「・・・・・・・・自分の名前が『美咲』なのに、相手も『美咲』って、なんか云いにくいない・・・?」
「でも、それ以外にどうやって呼ぶの?」
「たとえば・・・・・・あだ名とか?」
「たーちゃん」
「・・・へ?」

 きっと、それが『美咲』の考えたあだ名だろう。・・・・だが、

「なんで、たーちゃん?」
「「高橋」の「た」。俺等、それいがい違うところないし」
「そっか。・・・・じゃあ、そっちは「鈴木」の「す」ですーちゃん?」
「はは、面白い。いいんじゃない?」
「そうしよっか。・・・・でも」
「ん?」
「結局、呼び名がちがくても声と顔は一緒だよね」
「まぁ・・・・・ね」

 それでも、呼び名があったほうが分かりやすい。
 そうやって、笑いあっていると、一つ。美咲に疑問が生じた。

「・・・・・・そういや」
「なに?」
「秋彦さん・・・・・来たとあるんだよね。こっち」
「うん。そだよ?でもどこにいるかしらない・・・・・・あ。」
「?」

 『秋彦』の話をしていると、すーちゃんが、

「そういや、俺、分かったんだ」
「何を?」

「俺たちがこっちの世界にこれる条件――――」

コンコン

「「!!」」

「美咲、いるか?」

(ウサギさん―――!)

To Be Continued・・・・

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