カゲプロ


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「…?どうしました?名探偵」
「いや…何でも。っていうか何だよその口調」
「何と言われましても。前は生意気な小学生でタメ口でも今は高校生探偵の如月伸太郎でしょう?戻られた機会に口調も替えようかと。実際こっちが本来のキッドの口調ですし」
「なんか違和感すごいから元のでいい」
「随分な言い方ですね…」
「いーから」
「…分かったよ。これでいいんでしょ?」
「ああ。どうせ同い年なんだし」
「そーだね。…ってえ!?何で俺の年知って…!?」
さらりと言った言葉に面白いくらいキッドが反応した。
ポーカーフェイスどうしたんだお前。
軽く笑いながら言葉を返す。
「オレをなめんなよ」
「いやいや!ちょっと待ってどこまで…!?」
ぶっちゃけると全部なんだけど。
だってムカつくじゃないか。
オレが言わなくてもキッドはレイヤがオレだって分かってたし。
なのにこっちは知らないなんて不公平だ。
という訳で全力で調べさせてもらった。
「ご想像にお任せ」
「何それ恐っ!全部バレてそうだよ!」
「ちょっと落ち着けよ。警察に言う気はない」
「え?何で…」
「さあ。ご想像にお任せってことで」
「え、どういうこと!?ちょ、名探偵!?」
いつも余裕な怪盗の慌てる姿が珍しくて、つい吹き出しそうになる。
こうやって新しい面を見つけていくのが楽しくてたまらない。
「あ、忘れてた」
「え?」
キッドの姿が面白くて、つい忘れていた。
今日オレには大事な用事がもう一つあったんだった。
慌てて時計を覗き見るとまだギリギリセーフ。
今日のキッドの犯行時間が早かったおかげだろうか。

「?名探偵?」
「……………」
「?」
来た。
「…Three…Two…One」
「カウントダウン…?」
「…Happy Birthday,Shuya」
「あ、そっか今日誕生日か。って何で知ってんの!?しかも今修哉って言ったよね!?」
「今は気にすんな。それより何か他に言うことないか?」
「…え?あ、そっか。…Thanks,Shintaro」
「よし。じゃあオレ帰るな」
言うことは言った、とキッドに背を向ける。
するとオレの背に小さな声がかかった。
「…名探偵、ありがと」
思わず微笑む。
そしてついでに言ってしまうかと、今までずっと思っていたことを口に出した。
「なぁ。名探偵じゃなくてさ…シンタローって呼べよ」
「え?」
「あと、…この間はありがとう。助かった」
答えは聞かずに屋上を出る。
足取りが軽くなることにも気づかず、オレは微笑みながら階段を降りた。


「〜〜〜っ。何あれ可愛い!…あれ、もしかして僕…堕ちた…?」
屋上で1人、怪盗が悶えていることなど知らず、探偵は上機嫌なまま家路につくのだった。



END



―あとがき―
シリーズ第1弾でした!

もう途中から普通に快新書いてる気分でしたが気にしません←
これはコナン&まじ快パロのカノシンだと言い張ります←
時期も気にしたら負けです
シンタローくんもカノくんも今年の誕生日祝えなかったおぅるの怨念です←

ちなみに。
カノくんの一人称は怪盗さんの時は俺、普段は僕です
最後僕になっちゃってますカノくんwww
これはカノくん完璧堕ちましたね
シンタローくんは天然タラシです
自覚してません

さぁ、続くのかこのシリーズ!←                              

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