カゲプロ


□What is happening with raindrop?
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8月も終わりなある日。
キドに頼まれた買い物を終えて店を出ると。
「うわ」
「降ってるねー」
ざぁぁと季節外れの雨が降り注いでいた。
一緒に来たカノと2人、店先につっ立つ。
アジトを出た時から怪しい曇り空ではあったけど、まさかこんなに降るとは。
大丈夫だろとタカをくくって傘は持って来ていない。
ちなみにカノもだ。
「カノ…どうする?」
「んー。キドの雑誌もあるしね」
「走ったらたぶん濡れるよな」
キドだからそんなに怒られることもないとは思うがやっぱり雑誌を濡らすのは忍びない。
かと言って待っても止んではくれなさそうな雨だ。
悩み始めた時、隣でカノが言った。
「シンタローくん。実は僕折りたたみ傘持ってるんだけど」
「は!?早く言えよ!」
「でも傘1つしかないよ?」
う…と思わず口ごもる。
傘は1つ。
よって無事に帰れるのも1人。
荷物のこともある。
しょうがない、とカノに言う。
「じゃあカノ、お前荷物持って先帰れ。オレは雨止んでから帰るから」
「え?2人で傘差して帰ればいいじゃん」
「え?」
「相合い傘」
「…は?」
相合い傘は思いつかなかった。
いや思いつきたくないけど。
「いや無理無理!」
「雨いつ止むか分かんないよ?」
「…でも」
「たまにはいいでしょ」
「…走って帰る」
「風邪ひくよ。本末転倒だし。てことでほら!」
カノが傘を広げて催促するように笑う。
恥ずかしいけど他に方法もない。
今日だけだからな、と言ってからカノと一緒の傘に入った。

たまにならいいかもしれない、なんて手を繋がれながら思ったことは絶対に言わないと誓った。



END



―あとがき―

カゲプロ初投稿小説です
よくあるネタの15分クオリティ(^p^)
タイトルは気にしないでください←
お読みいただきありがとうございました!



 

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