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□暑い日にアイスは定番
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「暑い」

カノはぼそりと呟いた。

実は今かくかくしかじかで、基地にはセトとカノ、シンタローしかいなかった。いつも団長のキドが居るときは節電や節約だのなんだので、冷房がめったにつけられない。

じゃあ今いないしつけちゃえばいいじゃん、と思うかもしれないが、流石キドはそれを考えて冷房のリモコンも一緒に出かけてしまったのだ。なんとも色んな意味で喜ばしいことだ。

カノは『あー!キドの隣は僕専用なのに!リモコンに奪われたー!!』と叫んでキドに殴られていた。

そして只今基地の温度は30℃over。流石のキドもこんな温度になるとは思わなかったのだろう。今日は年で最も暑くなるかもしれないと言われているのだ。

カノは暑い暑い暑いと呪文のように唱えていたが、ただ体力を消耗してるだけだと気づいたのか静かになってしまった。

「俺…家帰ろうかな」

「駄目駄目駄目裏切り行為駄目」

「でも…このままじゃ本当に…」

「セト、死ぬ」

「勝手に死んでろっす…」

もう反撃する気にもならない。

すると、ソファーに1人どしりと座っていたカノが立ち上がり、涼しい冷蔵庫の中に首を突っ込んだ。

「ヤバい…ガチ天国…」

「あッ!ズルいですカノさん!」

「そうっすよ、カノ、金の無駄」

セトは無理やり冷蔵庫の扉を閉めた。

「嫌嫌嫌ッ!暑いー!」

「駄々こねないの!ほら、アイスあげるから!」

と、セトはカノにバニラバーを渡した。

「やったー!」

「うわー、カノさんの方が裏切り者」

「ごめんっす、シンタロー。もうアイスないんすよ。とりあえず煩いカノを黙らす道具として…」

「何か僕すごい言われよう!」

カノはバニラバーを持ってソファーにまたどしりと座った。

「それにしても本当暑いっすね…」

「はぁ…もう扇風機が最後の命綱ですよ…」

シンタローは目の前で作動している扇風機に向かってあーと声を出した。

「本当だよ…アイス溶けちゃう…」

声を出したカノの方を見ると、先ほどまでの元気はどこにいったのか目がぼんやりとしていた。顔も暑さで火照って真っ赤。カノは暑過ぎて溶けて手に垂れてきたバニラを舐めていた。

「……なんか、カノさんエロい」

「はぁ?何言って…ッ、ちょ、セトッ!」


セトはカノに覆い被さり残っていたアイスをぺろりと食べてしまうと、カノの手首をソファーに押し付けた。

「本当カノは力弱いっすよねー。他の奴らに一度押さえつけられたらもうされるがままっすよ」

「お前が力強過ぎなだけ!」

「おー、流石セトさん」

「でしょー」

セトはカノの手についたバニラを舌で舐めとっていった。

「ちょ、くすぐった…」

「あ、カノ。能力使ったら犯すから」

「もう犯す気満々だろ!…んッ、」

「ッはぁ、カノの口ん中甘いっす、めっちゃ」

「じゃあ俺もいただこうかな」

「ちょ、誰か来たら、止め…あぁあぁぁあッ!!」





さて、今掴んでいるドアノブを開けていいものなのか。

でも、なんか中すごい取り込み中だし…少し外で待ってようかな。

結局、ドアの前にいる張本人、コノハは暫く外で待たされることになる。


end.
――――――――――
おぅる様よりキリリク『セトカノシンでギャグ』でした。

『猫と電子レンジ』に書いたように、あちらはcp無でこちらはcp有です。

面倒臭いことをしてしまって本当申し訳ない…!

2つ共喜んでいただけたら嬉しいです。

キリリク有難う御座いました!


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もう本当にありがとうございます!
CP有りも無しもすごく素敵です!!

というかこんな素敵小説を2つももらってしまっていいのでしょうか←
そんなことを思い始めてしまうレベルには郁奈さまの小説が大好きです(//)

郁奈さまの書くこの子達がもはや愛しいです←
ありがとうございました!!                            

 

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