目を剥いて掛けた話
□第3話 発端は昨日
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「あぁそれから……」
まだ続くのか!?
よくしゃべるな……
「ちょっ、ちょっと!!ちょっと待ってください!」
新入りさんがカノの話を遮った。
ところで新入りさんの顔ってどこかで見たことあるような……
ないような……?
いややっぱり……わからん。
「ええと……メカ、何……?ヤバイ施設って……?きょ、今日のドラマのお話ですよね!?」
ドラマ?
何故に今ドラマって単語が……?
「監督さんは……?私今日……も、もうアイドル辞めるってことをお伝えしに来たんです!」
……アイドルだったんだ。
だからドラマ……ね。
なるほど。
「でもっ……あなたたち……一体誰何ですか!?」
わ、おー。
もしかしてキド……人違い?
キドと新入りさんは困惑状態。
カノはニコニコしてる。
さてはわかってて喋ったな。
ま、面白そうだから良いけど。
「……ちょっと待ってくれ。あんたがアイドルって……な、ど、どういうことだカノ!?」
キドがカノに詰め寄る。
「え?どういうことも何もこの子、最近話題の超人気アイドルだよ。ほらここ」
先程寝ていたときに顔に乗せていた雑誌を開いてキドに見せる。
私もちょっと見せてもらった。
見開きの記事には新入りさんの顔が大きく取り扱われていた。
記事を少し読もうかと思ったらキドがバッとそれをカノから奪い取り、その雑誌と新入りさんを交互に見比べた。
顔がドンドン青ざめていくので倒れないかが心配だ。
「え……な……お前っ、今日新入り候補と会わせる約束してるから様子見がてらって……気に入れば加入させたいって……」
「うん。言った言った。あれ嘘」
『ああ、昨日のカノの話か。確かに言ってたな。嘘って』
「面白そうだからって……お前こいつアイドルじゃないか!!ーーって嘘!?」
キド、反応遅いぞ。
慌てすぎだ。
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