短編
□ポッキーゲーム
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いくら僕でもちょっと傷つくよ?
「じゃあ、先に概要を言ってくれ」
「うーん……もしどっちも意地っ張りだったらキスしかねないかなー?」
キスという言葉を少しばかり強調する
そしてこの概要を聞いたキドはというと
「…………!カノ!おまっ……!!」
最初はよくわからなかったようで固まっていたが、理解してからはみるみる顔を赤くさせ、耳まで赤くしたところでショートしたのか倒れた
いやー、赤くなるかなぁとは思っていたけどまさか倒れるとは……!
やっぱりキドはからかい甲斐があるね!
コンコン
『カノー、キド知らない?』
ドアの外からクオが僕に話しかける
「キドならここにいるよー」
『ふーん、じゃ中入るね……ってキド!?』
クオは足元で倒れているキドを見て驚きの声をあげた
『カノ、お前キドに何したんだよ?』
無駄に凄んでるなぁ……
「いやいや僕はただ単にポッキーゲーム実践しながら教えるよって言ったらキドが先に概要を言えっていうから言ったらキドが赤面して倒れただけだよ?」
『だけって……まぁ、いいや。で?その概要って何言ったんだよ?』
「もしどっちも意地っ張りだったらキスしかねないよって」
こう言うとクオは考え込んでまた僕に質問した
『実践ってカノとキドでってこと?』
「うん?まぁそうだよ?」
僕の回答を聞くや否やうわぁ、みたいな目をしてからキッと僕を睨みつけた
『……キドは嫁になんか出さないからな!!』
「えぇ!?なんでそんな話になるの!?」
クオに僕の声は届いてないのだろうか
返事が返ってこない
代わりにクオの独り言が耳に入ってくる
『カノは野蛮人のようだから、いっそこのアジトから追い出してしまえば万事OKなんじゃ……!』
「OKな訳ないでしょ!?ナイスアイディアみたいな顔しないで!!」
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