目を剥いて掛けた話
□第6話 引っ込み思案登場
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こんにちはー。
今めちゃくちゃ楽しい気分です。
ということで、ただいまの状況をお伝えしようと思う。
キドがカノの腕を変な方向に向けている。
対してカノはというとスマイルしてる。
晴れてメカクシ団員となったキサラギはキドとカノの様子を苦笑いでみている。
私、クオは……まぁ笑顔なんじゃないかな?
などと考えていると、部屋の奥、一番右側のドアが開いた。
『マリー、おはよーさん』
「ん?あぁ、やっと出てきたのか、おいマリー……」
マリーはキサラギを見ると怪物でも見たかのような顔をし、慌てて部屋に戻った。
「……やっぱりか」
「予想通りって感じ?わかりやすいな〜マリーは」
『すまないな、今のやつがマリーだ。早いとこ紹介したいんだが……』
あんなあからさまに顔に出さなくてもいいだろうに……
そんな態度をとってしまったら、
「あ、あの……私嫌われてるようなんですが……」
ほら、誤解を招いた。
『あ、嫌われているなんてことはないぞ。気にすんな』
「そうだ、気にすることはない。あいつは誰にでもああだから気にするな。カノ、お前ちょっと呼んで来てくれ」
「えぇ〜?やだよ。下手に怒らせて【アレ】喰らいたくないし」
「あいつの機嫌が悪いこと自体お前のせいだろ。ちょっといつもと違う靴下をはいていたくらいでゲラゲラ笑ったりするからこうなるんだ」
うわー。
そりゃ怒るわな。
「だってすごい違和感だったでしょあれ?キドだって無反応決め込んでたじゃん」
「お、俺は別に笑ったわけでも何か言ったわけでもないだろう!あそこは反応しないほうがよかったんだよ」
「いやいや、マリー靴下はいて出てきてから周りの反応超気にしてたって」
『あのなぁ、お前らどっちもどっちだぞ』
なんかこういう場面見ると子供だなぁと思う。
もちろん私も子供なわけだが。
「っていうかもう埒あかないからクオが呼んできてよ」
『はぁ?私?』
突然の提案に頭がついていかない。
「あのときいなかったのクオだし、ちょうどいいじゃん」
キドもそうだと言わんばかりに首を縦に振る。
『な・ん・だ・つ・て』
そんな……キドまで……
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