目を剥いて掛けた話

□第13話 横断歩道で
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デパートに近づいたのか交通量が増してきた。

とある車内には巨大なぬいぐるみが積んであってビックリした。


「ん、おい、ここの交差点を渡るぞ。あまり離れるなよ」

キドが立ち止まり、横断歩道を指差した。

「しゃ、車道はやっぱり怖いですね……」

『いや。それは大丈夫だよ、キサラギ。ひかれそうになったらカノを盾に使えばいい』

「なるほど!」

「僕は全然大丈夫じゃないよね!?キサラギちゃんも何肯定してんの!?……ま、まぁちゃんとキドについていれば大丈夫だよ」

「にしてもお前はくっつきすぎだ……はなれ……ろ……」

「だって……!だって……!」

マリーはべったりキドにくっついていた。


一言言ってもいいだろうか。

私もキドにくっつきたい……!

マリーずりぃぞ、バカヤロー。


キドはマリーを無理矢理振りほどき、自分のパーカーの裾を握らせた。

キサラギもキドの近くに寄り添う。


キサラギの目の前をトラックが一台通り過ぎたときキサラギの顔が一瞬青ざめていた。

青信号になり右折車を二台見送るとカノが歩き出した。

「ん、行けるね」

「おう。じゃあ進むぞ。ちゃんとついてこいよ」

『イエッサー』

キドも私もカノに続く。

キサラギは不安なのかキョロキョロしていたがそのうち人を避けることに専念していた。





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