目を剥いて掛けた話

□第11話 石と素性
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カノは今動いていない。

まるで石像のように。

「カ、カノさん……?どうかしたん……」

キサラギは喋りかけ、マリーの異変に気付く。

マリーの髪が生き物のようにうごめいている。

【目】は赤い。


「うわぁっ!!」

キサラギは驚き、声を上げる。

「はぁ〜……馬鹿か……」

キドはカノの頭をゴンと叩く。

カノの表情は変わらない。

『元からだよ。諦めな』

「そうだな」

まぁこんな風になったのも理由があるんだよ。

遡ること1分50秒前。


マリーが出かける準備をしに部屋へ向かったそのとき、

「それは良かったね!あ、あの靴下はいて行くんでしょ!?……プッ……ク……!」

カノはいきなり笑いを堪え始めた。

なぜ笑い出すのかよくわからなかったので考えているとカノだけ動かなくなった。

キドは「しまった」という顔をしている。


そして一番上に戻って話は終了。

そんなわけで、とりあえず結論。

『自業自得だな』

ため息と共に言葉を発した。


「こ、これは一体どういう……?」

「あぁ、マリーは、【目を合わせた】奴のことを石にできるんだ」

「い、石ぃ!?」

『そう。石だ、石』

私的には石より石像の方が雰囲気的に合ってるんじゃないかなと思ってはいるが。





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