短編
□ポッキーゲーム
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キドside
『キド、ポッキーゲームしよう!』
ソファーで適当に雑誌を読んでいるときクオからいきなり言われたこの一言
「はぁ?」
いきなりすぎて意味がわからん
「なんでいきなりポッキーゲームなんて言い出すんだ?」
未開封のポッキーの箱を両手で持ちながらニコニコしているクオに問う
『二人でやる面白いゲームらしいから!』
クオは俺のとなりに座りながら答える
「らしい……ってどういうゲームかわからないのにやるのか?」
俺ルールとかわからないし……
というかそもそもポッキーゲームって名前聞いたことある程度なんだが……
『え?キドならやり方知ってるからってカノが』
「あのバカノめ!!」
カノside
バン!
自分の部屋のドアが普通に開けたらしないであろう音を立てて開いた
ドアのほうに目を向けるとキドが立っていた
そしてキドは僕のほうに近づいてきた
「おいカノ!お前クオに何吹き込んだんだ?」
「えー?僕は特に何も言って……ました。うん言った」
キドが拳を振り上げたのでホントのことを言う
「まったく。で、何を言ったんだ?」
キドが呆れながら僕に質問する
「んーと、クオにポッキーゲームって何?って聞かれたから、二人一組でやる面白いゲームだよ。キドならやり方知ってるから教えてもらったら?って言ったよ?」
ちょっとうろ覚えだけどね
「お前知ってんだからその場で教えりゃよかったじゃないか。っていうか俺が知らないのわかってて言っただろ」
「まさか!……じゃないです。わかってて言いました」
再度キドが拳を振り上げたので事実を言う
「ってかさ、知らないなら知らないって言えばよかったじゃん」
「言えるか!……俺のプライドが許さない」
だろうと思ったよ
まあこうなるだろうなぁって思ってクオにああ言ったんだけどね
……もう少しキドのこといじろうかな
「じゃあさ、ポッキーゲームのやり方実践しながら教えようか?」
「……」
疑いと嫌悪の目を向けられる
「う、そんな嫌そうな顔しないでよ」
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