なまいきざかり

□第二話
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「さてと(スプレーとかはまりかちゃんが買いに行ってくれてるから
あとは3年生に渡す色紙の準備か…)」



由希が部室を開けるとそこには成瀬が寝ていた


「!!?(く…っさっそくビビってしまった)」



「今日キャプテンとしゃべってたね」


いきなり目をあけた成瀬に思いっきり驚いた由希は後ろの壁にぶつかる


「!!!????
フツーに話しかけてくれる」


「キャプテンには頭さわらすくせに俺には近づくだけで
ビクつくって何」


「は!?(あんたが奇想天外だからだよ…!!)
…悪いけど今忙しいから今日はもう帰って」


由希は色紙を準備し出す


「何それ 色紙」


「…そう
クリスマス会で3年の人たちに渡すんだって」


「その写真貼んの?何枚?」


「27枚」


「…まりかは?」

「買い出し行ってもらってる
それにこういう字書いたり貼ったりするのすごい苦手だからできればやりたくないって…」


「あーあいつ料理はできるくせに裁縫とか習字とか細かい作業クソ下手くそだからな」


「あっやっぱりそうなんだ…意外…」


「…くそだりーな」


そう言っておもむろに色紙をとる


「ちょっといじらないで
用がないならさっさと帰…っ」


「……」
「……」


「…何してるの?」


「2人でやった方がはえーじゃん
あいつもクソ役に立たねぇし」


「…いっいいよこのくらい
わたし一人で…まりかちゃんは買い出し行ってくれてるし」


「バカじゃねーの」


「(なん…このガキ!)」


「まあ今回はあいつもできないから悪いんだけど
センパイのそーゆう誰にも頼んねーとこ
いつもすげーアホだなって思うけど


すげーすき」


「――――由希センパイ
ダメならダメって言って
どんどん好きになってるから」


「……(ど…どうしよう 言わなきゃ
ダメって言わなきゃ…早くダメって言わなきゃ)あ…私…」


「成瀬ーーーーー!!?」


「…なんか下で呼んでる」


「(ホ…)」


成瀬が外に出ると市井たちがいた


「ねー24日ホントにダメなのー?」


「ムリ。しつけー」


「なんだよ
部活集まりなんかほっとけよー
男ばっかじゃーん
まりかもダメだって言うし!」


「(あの声…成瀬と仲良しの…
イヴ誘われてたんだ…
人に好きだの何だの言っといてちゃっかり手広げてるじゃな…んん?」




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