アオハライド

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葬式の日


まりかはあの泣いていた日が嘘みたいに凛とした雰囲気で前を向いて立っていた


なんだか急に大人びた雰囲気になった姿を見て俺は心配になって葬式のあとに話しかけたが大丈夫だよと笑顔で返してきた




***********




『陽一!!』


家でまったりとしているとまりかが部屋に入ってきた
あれからまりかは前のように普通に戻っていた
だから気づかなかった


陽「まりか」



『私ここに残ることにした!!』


陽「えっ!?
てかどっか行く予定だったの!?」


『あれ?
言ってなかったっけ?
親戚のおばさんに一緒に住まないかってきかれてたんだけど家あるし大丈夫ですって断ってきた!!』


陽「はぁ!?
っいや俺は嬉しいけど
お前1人大丈夫なわけ?
お金とかさっ
1人暮らしとか危険だし」


『その辺は大丈夫!
まぁ仕送りしてくれるとは言ってたけど
申し訳ないしさ
お父さん達が貯金してたお金と保険金もあるし
それにうちはセキュリティーがあるから大丈夫じゃん!!
陽一もいるしっ
ほら問題ないでしょ?』


笑顔でそう言ってのけるこいつが怖い



陽「はぁ…
なんかあったら言いなよ」


『おっけーい
あっそうだ!
せっかく家に来たんだから久しぶりに洸に会いに行こっと

こーうーっ』



洸の名前を大きな声で呼びながらまりかは俺の部屋を出て行った





 
まりかの元気そうな姿を見て陽一は1人嬉しそうに笑っていた
俺がそばにいてやればいいし
ご飯もうちでたべてけばいい
そう気楽に思いながら
まだ問題を抱えているとも知らずに



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