アオハライド
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自分で言うのもなんだけど
私は結構ピアノを弾くのが上手だったらしくコンクールで賞をたくさん貰っていた
別に無理やりやらされてたわけじゃなかったから楽しくピアノを弾いていた
そしていつからかピアニストになりたいと大きな夢を抱くようにもなっていた
大好きな家族や幼馴染、友達に囲まれて
なおかつ大好きなピアノを弾ける
こんなに幸せでいいのかと思ってしまうぐらい私は幸福感に包まれていた
だけど人生はそんなに甘くなかった
それは本当に突然だった
その日は土砂降り
車はあるがその時は知り合いに車を貸していてたまには電車で行こうと話していた
でもこの土砂降りで行くと濡れて風邪を引くかもしれないからということと結構近場のホールということもありでタクシーで行くことにした
陽「ごめん今日見に行けなくて」
『ううんいいよ
しょうがないし』
陽「親がいれば行けたんだけどな」
陽一の顔が下を向く
『1回こないぐらい別に大丈夫だって
洸が風邪引いたんじゃしょうがないって
1人にしとくのは心配だし
私も心配でピアノに集中できないよ』
ねっ?っと笑顔で話しかける
すると陽一もしぶしぶといった感じで納得する
陽「頑張ってきなよ」
『うん!
じゃあお母さんたち待たせてるから
洸に早く治すんだよって言っといて
いってきますっ!』
陽「いってらっしゃい」
そしてすぐ近くの自分の家に戻る
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