アオハライド

□5
1ページ/6ページ




『ねぇねぇ陽一〜』


陽「なに?」


パソコンに目を向けながら話す陽一
ちなみにまりかはベッドに寝転がっている


『もうすぐ文化祭なんでしょ?
洸たちのクラスってなにやるの?』



陽「うーんなんだったかなあ…
なんかのカフェだった気がするけど
てかそんなの洸に直接聞けば?」


『だってーー
聞いたけど教えてくれなかったんだもん!!
いやそーな顔してさっ
しかも来るなよとか言ってきやがって!!
あーあ昔はそういう行事は来てねっとか言って教えてくれたのにー』


陽「ふっ
そんだけ洸も大人になったってことだよ」


『ぶーー
いいもん!洸には行かないって言っといて当日驚かせてやるっ』


陽「ハハッ
うんそれがいいかもね
俺は多分当日めちゃくちゃ忙しいだろうから一緒にいれないと思うんだ
ごめんね」


パソコンから目を離し申し訳なさそうにまりかを見る陽一


『いいよっ
先生は色々あるからね
大丈夫、一人でも回れるよ
それに4時過ぎからはピアノ教えに行くからちょっと早めに帰るし
あっそうそう
文化祭の日はおじさん達のとこに帰るでしょ?
私6時には終わるだろうから先に行ってご飯作っとくね』


笑顔でそう言うまりかにつられて陽一も笑顔になる


陽「うん頼むよ
なるべく早く帰れるようにする」


『あー文化祭楽しみだなー』


すると陽一がパソコンを切ってまりかのほうへいきベッドに座る


『?どうしたの?
もう終わったの?』


陽「…文化祭」


『ん?』


陽「変な男についていっちゃだめだからね」


『そんな心配しなくても…』



陽「ダメだからね?」


まりかの言葉をとぎって笑顔でそう言ってのける陽一

『う、うん』


まりかは知っている
この笑顔の陽一には逆らっちゃダメなことを


陽「わかればよろしい


………まりか」


すると今度はさっきと違いいつも見せる優しい顔になり、仰向けになっているまりかにゆっくりと近づき甘く耳元でまりかの名前をささやく


陽「…愛してる」


そう言って優しくキスをする


陽一はキスをした後
何も反応がないまりかを不思議に思って見ると顔を真っ赤にしながら固まっていた
その顔につい陽一は笑ってしまった


陽「プハッ」


『ちょっ…何笑ってんのさっ!』


陽「いや顔を真っ赤にして固まっちゃって可愛いなぁと思ってっ」


『よっ陽一が!』


陽「俺が?」


ニヤニヤしながらまりかを見る陽一


『っ!もうっし、知らないっ』


そう言ってまりかは布団をかぶって顔を隠してしまった


『……とかっ…っるい』


陽「ん?」


陽一はまりかがなにか布団の中で言っているが聞き取れなかったので聞き返すした


『…不意打ちとか、ずるい』


陽一はそんなまりかにまた愛おしさが溢れてきた
陽一はまたいつもの優しい笑顔に戻っていた

陽「ハハッ
ごめんね

ねぇ…まりか」


急に真剣みを帯びた声が聞こえた



『…なに?』


まりかはゆっくりと布団から顔を出した


陽「俺、今日は我慢できそうにない…
久しぶりに…いい?」


その言葉に最初はポカンとしたが次第に頭が冷静になり言葉の意味を理解した
するとまた顔が真っ赤になった
でもさっきとは違い布団には隠れず下を向きながらゆっくりと頷いた


その姿に陽一の理性がほぼ崩れた
普段のまりかとは違う色っぽさに負けた


陽「ごめん優しくできないかも」


そう言いながらも陽一は優しくまりかを抱きしめキスをするのだった










次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ