アオハライド

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洸side


俺は今成海の誘いを断り
あいつのいるファストフードに戻ってきた


洸「また あいつか
  ・・・・・なんだよ」


女ってわかんねーと思っていると



『あいつってあの双葉ちゃんの隣にいる男の子のこと?』



洸「っ!?まりか!!」


声がしたと思い後ろを振り向くとまりかがいた


『やっほー
てかあの子祭りの時の子じゃん』


洸「・・・そうだよ」


そう言うとまりかは顔をニヤニヤさせて俺を見てきた


『へぇー
気になるんだ』


その言葉にイラッときた


洸「別に
あいつ男嫌いとか言ってたくせに普通に話してるから・・・」

言ってからしまったと思い口を慌てて押さえる


『・・・・なぁんだヤキモチか』


案の定まりかはさっきよりもニヤニヤした顔で俺を見てくる


『あの2人の中に入り込めばいいじゃん』


洸「・・・・さっき会ってたけど別れたんだよ
だからいいや
あいつもいるし」


そう言って俺は自分の家のほうへ歩く
それについてくるまりか


『じゃあなんでわかれたのに戻ってきたの?用事があったんじゃないの?』


洸「いや、ほらこの前の長崎のやつの話をあいつにしてさ、で
ちょうどよくそいつから電話かかってきたんだよ
で自分はいいから行ってきていいよって言われたから一度はわかれたんだけど」


『結局その子に断りいれて戻ってきたんだ?』


洸「・・・・あぁ」



てか俺なんでこいつにペラペラ喋ってんだろ、昔からまりかの前だと素直に言っちゃうんだよなおれ・・・


『じゃあ尚更双葉ちゃんに会ってこなくちゃ!!
戻ってきてくれたって喜ぶよ!!』


洸「いいよ別に
あいつもいるし別に俺いなくてもいいだろ」


『・・・・洸』


急にまりかが立ち止まって声をかけてきたからなんだと思い後ろを振り向くと
いつもの冗談言うような笑顔じゃなく真剣な表情だった


洸「・・・なんだよ急に真面目な顔して」


『自分の気持ちに素直に生きなよ』


洸「・・・・なに急に」



『他人のことばっか気にしてると自分の一番大切なもの失うよ
気づいてからじゃ遅いんだからね』



洸「・・・・何の話?」


シンっと暗い雰囲気の中、急にいつものまりかの笑顔になった


『人生の先輩からの教え!!
洸は優しいからさっ
なぁんでも自分の中に背負い込んじゃうから
兄弟揃ってそういうとこダメなんだから全く』


洸「兄貴と一緒にすんなっ」


俺は不機嫌になりムッとなる


『まぁまぁそう怒らずにっ

まぁなんかあったら私に相談しなよ
なぁんでも聞いてあげるっ!
とりあえず長崎の子の事は確かにかわいそうだけど
恋愛感情ないならあんまり深入りしちゃダメだよ
ある程度突き放してあげるのも優しさだよ?

・・・・じゃないとあんたが後悔するよ』



洸「?」



『ではでは〜
あのかわいらしい男の子に双葉ちゃん取られないように頑張ってね〜』


洸「別にアイツのことなんかッ!!」



『照れない照れないっ
じゃあねー』


そう言ってスキップをしながらまりかは自分の家のほうへ帰って行った


洸「・・・なんなんだよあいつ」


そう思いながらもスキップしている姿に笑みがこぼれる
なんだかんだ好きなのだまりかのことが

いや確かに昔は恋愛対象としてみていたが今は違う
本当の姉のように慕っているし
尊敬もしている
あんなことがあったのに強く強く生きているまりかが好きだ






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