◇咎狗の血◇
□そこに愛はあるのか....
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グンジはそれ以来俯き黙りこくってしまった。
あのいつもピーチクパーチク騒いでいるあのグンジが...
「(ちょっと言い過ぎたか…?)……グンジ…?」
「……………グスッ」
(Σ?! 最後なんか付かなかったか?!『グスッ』?!まさかグンジ泣いてんのか?!)
俺は心配になりグンジの近くに行こうと椅子から立ち上がろうとしたら…
「俺……ネコちゃんに俺の作ったオムライス食べてもらう為に旅に出てくる……」
と言い出した。
これには俺も思わず動きが止まってしまった。
「Σ!? 旅!?」
「うん……。だからネコちゃんしばらくバイバイ……」
そう言ってグンジは猛スピードでどこかに行った。
「ちょ、グンジ!!」
俺はグンジの後を追いかけたかったがもうすでに遅く、今ではもうグンジの姿は見えない。
俺はもう1回椅子に腰掛けた。
「どうするんだよ……俺……」
俺は大きな溜め息をついた。
食べ物はどうするんだと思った。
ここにはグンジ以外誰も来ない(多分アイツが誰も来るなと言ったのであろう)。
食事に関してはグンジが全て管理している。
「こんなことならもっと言葉を選ぶべきだったな…」
俺は今更言っても無意味なことを言った。