◇咎狗の血◇
□トラウマ
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※グンジの過去の物語が中心として書かれています。
私の勝手な妄想です。
それでも良い方はこのままお進み下さい。
【トラウマ】
仔グンジ『痛いって!やめろよっ!俺が何したって言うんだよ!!』
母親『うるさい! アンタを見ているだけでイライラすんのよっ!』
灯りがほとんど届かない場所でそれは行われていた。
バシッ
バシッ
バシッ…__
長い金髪の女は同じく金髪で男の子にしては少し髪の長い子供を一方的に殴っていた。
男の子の顔や体には無数の痣が出来ていた。
痣以外にも出血しているところもある。
男の子は抵抗出来ないでいた。
何故ならば女に両手を1つにして後ろで縛られているからだ。
それにたとえ、縛られていなくても彼はまだ5歳。
いくら相手が女とは言え力の差で負けてしまう。
逃げ出そうとしても彼には行く宛てもない。
大声で助けを求めても彼の家は他の家とは離れた所にある為、彼の助けを求める声は届かない。
だから彼は耐えるしかなかったのだ。
だけど彼はある日…。
―――――
「はっ…!」
「グンジ だいじょ…っ…!」
「はぁはぁ…」
「お、い… 何…してん…だよ…」
「あ… ネコ… 悪ィ…」
「…ゴホッ …まったくだ…」
「……………」
「グンジ?」
アキラはいつもと様子の違うグンジが心配になった。
グンジは夏でもないのに全身びっしょりだし、顔色も悪いし、呼吸が乱れている。
こんな姿のグンジを見るのは初めてのアキラ。
どうして良いか分からず、とりあえず着替えとタオルを持って来ようと思ったアキラはベットから降りようとした。
が…
ギュッ