short boys

□背中合わせで
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俺が白夜叉をやっていた時代、
4人は同じ方向を向いていると思っていた
痛みの形はそれぞれだったかもしれないけど、
始まりは同じ、失ったものも同じ

だった筈なのに

俺は、人々を守る、町を守ると決めたことを
彼らになら理解してもらえると思った






久々に会った高杉は未だにひどく悲しんでいた
先生を失ったと同時に彼は、愛も喪失したんだって感じた

人を騙し笑っていたけど、歪でどこか我慢してるようで
それならそんな理由で笑うことすらも幸せであって欲しかったと思った
俺なんかよりずっと、ずっとこの世界を憎んでいたんだ




この白夜叉の背中を守ってくれたお前一人救えねぇで、なにがこの町を守るだ、かぶき町だ


背中合わせで戦った、敵は同じじゃなかったか
味方はお互いじゃなかったのか

俺が憎むのは世界そのものじゃない
けど、それでも高杉と、同じ方向を目指したい
やり方は違えど、目的は同じだと思えるから



だけどこの世界を壊すたび、高杉の心も荒むなら
俺が止めなきゃならない



何度でも、
彼の苦しみを受け止めよう
共に、哀しみを分け合おう



何度でも、俺がお前を愛すから。




-end-
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