Nero e bianco

□1.Un'apertura
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『うっしゃああ!新刊ゲットォォ!!』

「なまえ姉うるさい」

『え、結構小声で言ったよね?あれうるさい?』

「近くにいるんだから嫌でも声は聞こえる」

『え、じゃあ真琴限定なんじゃ…「終わったんなら行こうよ」…なんという俺様…!なんか右京っぽい

「クロヒョウと人間を一緒にするな」

『(わーお。聞こえてたんだ、地獄耳ー)…へーい』




放課後、私は弟のみょうじ真琴と共に本屋へ来ていた。
といっても買うのは本ではない。いや、本も今度買うが。
今日来たのは、そう…漫画を買うためだ!
その名も”モノクロ少年少女”!なんか右京と呉羽のコントに惚れたのだ!うん!

新刊があったことで今の私のテンションはものすごく高い。
真琴にうざがられるくらいの高さだ。

出来ることならスキップしたい、いやしないが。
まあそのくらい気分がいいということだ。







私はみょうじなまえ。絶賛青春中の中学2年生だ。
弟の真琴は私より2歳下の小学6年生。名前の感じが女みたいだからと嫌っている(いわゆるコンプレックス)。




『私はかっこいーと思うんだけどなぁ』

「なんの話?」

『いやこっちの話』




そして最近の悩みはよく眠れない事。あと体がたまに動かなくなること。
…金縛りかもしんないねーって家族とか友達と笑っていたけど…神経系の病気だったら結構やばいんじゃね?
うーん。そう思うとあんまり笑い事じゃないような気がしてきた。
真琴の悩みは名前だ。それ以外の悩みは最近ないらしい。くそ!うらやましいな!




『何かの陰謀を感じる…!』

「いやだからなんなのさっきから」




なんで兄弟でこんなに差があるんだ…!運動も勉強も真琴のの方が上なんて…。



『どうしよう…私明日死ぬかも』

「いいかげん黙れよお願いだから」

『なんで真琴はそんなに辛辣なの!?』

「すべて姉さんの行いと比例してるから」

『うっそー』

「ほんと」



衝撃の事実を知ったところで家についた。
え、じゃあ何、私は考え事で20分間もの間を過ごしたというのか…?!



「ほら、早く行くよ」

『うおっ!ちょ、おま!姉を殺す気か!

ただ手ェ引っ張っただけなんだけど

『いった!』



ただ少しボケてみただけだというのに、真琴に頭をたたかれた。
しかもグーで。少しは自分の力考えろよ!本気出したろ今!おい!
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