SAO×バサラ


□二度目の転生
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目が覚めるとそこは……―――


「見つけたぞ!追えっ‼‼」

『いーーーや〜〜〜〜〜〜〜…‼‼‼‼』

鬼がいるよっ!人の形をした鬼畜という名の鬼と本物の鬼が数匹いるよーーーー!!!(泣き)


「ちっ、逃げ足の速い。さすが前の生で忍者をやっていただけはあるということか。」

そうだよっ。僕今度はしっかり死んだはずなんですよっ!でも目が覚めたら暗いところで、目の前に川が流れてて……、

「篁様っ、なに呑気に評価されてるんですか。おいま、グエッ!?」

一匹の鬼がつぶれた声を出して倒れる気配がした。

え!?篁!?あの“地獄の冥官”小野の篁!?

「うるさい。黙れ。殴り倒しますよ。」

「鬼灯、云う前にやってしまったら意味がない。そういうのは十分に脅してからやるものだ。クククッ」

「なるほど。今度からそうします。篁様。」


走りながらちょっと振り向いてみると、“篁破幻”と“少陰”に出てくる冥府の官吏、小野篁(おののたかむら)と、“鬼徹”に出てくる鬼灯が追いかけてきていた。篁に至っては俊足の鬼を使役し、それに乗って追いかけてきている。そして極めつけに二人して自分たち以外の鬼をちょいちょい鞭をくれてやったり、蹴りをいれたり、横暴な無茶ぶりをしたりしながら追ってきている。

ヒョエ〜〜!!めっさ鬼畜ドSコンビやんけっ!俺死ぬっ。死んでるけど今度こそ魂ごと滅せられるっっ!あの二人に捕まったら絶対アカンっ。なにがなんでも逃げなアカンっっ!





そんな思いを抱えて目が覚めてからずっと逃げてます。体が死ぬ前のモノで本当によかった。この体だとどこまでも速く走れるし、空気を素早く蹴って空も駆けられる。





「いい加減にしろッ!!いつまで逃げ続けるつもりだっ!!」

「もう、半年以上、この逃走劇を、繰り広げて、います。奴さん、全然、疲れた、気配を、見せていませ、グワッ!?」

「「黙って走れ」」

「篁様じゃありませんけど、いい加減に、してほしいですね。書類の溜まり具合が、半端では、なくなってるでしょうから。」

知らんがなっ!追いかけられて逃げるんは本能やっ!……僕、もう二度ほど死んでるけど。

必死になれば死に物狂いで汗一つかかずに逃げ続けることも可能よっ。へっ。

ブチッ!!

何かがキレる音がした気がしたが、構ってはいられない。

「おい、…アレを出せ。」

「へい。」

カシャ、カシャ、ジャキンッ。

「へ?…!?銃!?」

ニヤリと笑った篁は鬼から受け取ったショットガンを構え、

「ドワァッ!?…ッ何すんだッ!?あっぶねぇだろがッ!!」

「チッ、避けたか。」

バシュンッ!

「おぅわッ!?あっぶねっ!」

「チッ、しぶといですね。不意打ちもダメですか。」

「んじゃ…ね〜!」

銃なんて持ち出されたら命魂がいくつあっても足りねぇよっ。

「では、」

鬼灯はどこからか大砲を取り出す。

「これならどうですか。」

キュィィィィィ…ン、


「ヒッ!?」

ドッカ―――――ン!!!!!!!

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああ!!!!!」


遊羅は吹き飛ばされた。


「鬼灯、…やり過ぎだ。爆煙で前が見えん。」

「あ、すいません。」


爆煙が晴れるのを待ち、二人が遊羅のいた場所を見ると








   そこには誰もいなかった。







「…チッ、どういうことだ。」

「あ、篁様、あそこをご覧ください。」

鬼灯が示した先には水たまりのような池が一つ。


「あれがどうしたというんだ。」

「おそらく、奴はあの中に落ちたのだと思われます。あの水たまりは落ちたモノを記憶をもったまま転生させると噂の“幻の廻り池”だと思われます。」


「なんだそれは。ドコのおとぎ話だ。」

「さて、そういうわけでさっさと閻魔様に報告して溜まった仕事を片付けましょう。では。」

鬼灯は鬼に乗り、仕事に戻るのであった。
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