異世界から問題児と性別不明の神子がくるそうですよ?
□第一章
1ページ/4ページ
――箱庭二一〇五三八〇外門居住区、第三六〇工房。
「………うまく呼び出せた? 黒ウサギ」
「みたいですねえ、ジン坊ちゃん」
黒ウサギと呼ばれた一五,六歳に見えるウサ耳の少女は、肩を竦ませておどける。
その隣で小さな体躯に似合わないダボダボなローブを着た幼い少年がため息を吐いた。
「彼らの来訪は………僕らのコミュニティを救ってくれるだろうか」
『工房』の扉に手をかけた黒ウサギに、少年は不安そうな声で問いかけた。
「………。さあ? けど“主催者(ホスト)”曰く、これだけは保証してくれました」
クルリとスカートをなびかせて振り返る。
おどけるように悪戯っぽく笑った黒ウサギは、
「彼ら四人は………人類最高クラスのギフト所持者だ、と」
→
次へ
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ