BL小説
□valentine
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2月に入って、店先にはバレンタインデーに関わるもので埋め尽くされてる
バレンタイン
それは日本では女の子が男の子にチョコやらなんやらあげて
きゃっきゃっうふふなイベントな訳でして
僕達には何も関係ない話でして…
「日那〜♡14日って何してくれるの?」
「何も予定はございません。」
「ええ〜あたしをあ・げ・る☆とかないの?」
「ないよ、もう行くよ!!」
やっぱり用意したほうがいいんだろうか…
こうゆう時はネットだ!!
…ーマンネリ気味なカップルにはおすすめ!生クリームぶっかけとか♪チョコバナナ〜とか♪←
「マンネリ…なわけないよな」
*
「ただいま〜」
「お帰りなさい、あのさ…」
「ん?ごめんボーッとしてた、で何て?」
「何でもないよ、どーでもいいことだし、それよりさ14日って家にいんの?」
「あぁ…その日会議入ってて夜遅いかな、たぶん」
「あっそっか…」
「ごめん今日はもう寝るよ」
「…ぉやすみなさい…」
何だよ…何してくれるの?とか言うからっ…何かしようとか思ってたのにっ
でも何か元気ない?
*
最近忙しい
「こぉ…?最近疲れてない?」
日那が心配そうに顔を覗きこんでくる
あぁ…ヤバイかわいい…癒される。
「大丈夫だよ。」
今触ったら最後までやってしまいそう…
そう言って日那から離れた
14日に会議とかなめてるわ
最近はバレンタインデーとかいうやつのせいで会社が騒がしい
「でも課長14日の会議呼ばれてるってことはフリーよ!きっと」
聞こえてんだよ…オレも帰りてぇよ
「だって最近お弁当コンビニじゃなかったっけ?」
「別れたのかな〜」
ふざけんな、最近お弁当なのは朝二人とも寝坊するからだよ。
別れてたまるか
*
「こぉ…?最近疲れてない?」
「大丈夫だよ」
だって触らないし、すぐ寝るし…
こぉの手が恋しい
甘い期待を込めて目をゆっくりあけた
こぉは離れていった
「避けられてる…?」
急に寂しくなった
*
「日那めちゃめちゃショボくれてんな?」
友達の園田に言われてそんな顔になってると気づく
「うっさい…ショボくれてないってかそんな顔出てた?」
「おう…珍しいな、オレの家遊び来るか?楽しいことしよーや」
「…ぃく、ありがとう」
放課後になって園田の家に行く
「ココア美味しいか?」
「美味しい!すごい」
「良かった良かった」
頭をぽんぽんと撫でられた
ココアかぁ…こぉのココア飲みたいなやっぱりちょっと違うんだよな…
「おい日那?どした…何で元気ない?」
「ん…元気だよ!!」
「何年一緒にいると思ってんだよ」
「へへ…さすがだなぁ」
「日那ってさ…弘輔さんと付き合ってる?」
「ぅん……?え?はっ!?何で」
「んや…いろいろあってねオレと弘輔さんもね…別にそーゆーことじゃないよ?」
園田は全部知ってるみたいな顔でにこりと笑った
「誰にも言うなよ…」
「おう、任せて。日那のことは応援してるよ…で、弘輔さんと何かあった?」
「ん…彼女出来たのかなって感じ」
「そういうのは気のせいだよ…大丈夫だよ。送るよ帰ろうか?」
「うん…大丈夫だよ一人で」
「んや送る」
何だかモヤモヤする
*
「課長ぉ?一緒に帰りましょーよ。女の子一人とか怖いんで。」
「え?あぁ」
やだなぁ…
自分で女の子一人とか怖いんでとか吐き気するわ
「課長って彼女いるんですか?」
「はは、いるよ」
「あたしよりかわいいですか?」
何言ってんだコイツ
お前より数億倍かわいいわ
適当に流しといた
「あっこの辺です…っきゃ」
「うぁっ…」
最悪だ…キスした
このアマっ
「あっ…ごめんなさいっ」
「いいよこんくらい。早く帰んな」
ドンと何かが肩にぶつかった
「っ…日那?!」
「あれ日那ー?呼ばれてるよ、おーい、スミマセン何か機嫌悪いみたいで…って弘輔さんじゃないですか」
うわやなやつに見られた
「これってオレが手出してもいいってことですよね?」
「あ?ダメに決まってんだろ…」
「日那泣いてましたよ?」
「これはオレの問題だ日那に手出したら許さねぇからな、帰れよ」
「頑張って下さいね」
うぜーやつだ
*
嘘だ、最悪だ。
最近冷たい理由が分かった。
好きな女ができたからだ。
でなきゃキスなんてするか。
腹が立った、ぶつかっといた
ほんとは殴りたかった、でも涙が止まらなかったから、見せたら負けだから。
遠くでこぉの声がする。
来るな来るな来るな来るな!!
「こらっ、待てって」
手首を捕まれた。
「やだっ…放せ!!こぉ何か大嫌いだ!!触るな!!」
「日那!!勘違いだ見たんだろオレがキスするの…」