BL小説


□犬猿
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「うるさいな…お前はお母さんかよ…」


オレとコイツは幼なじみで仲が悪いのに成り行きで同棲している

「だってご飯粒つけて歩くような馬鹿なんてな幼なじみとして恥ずかしい」


えっご飯粒着いてんのか!?


「付けてんの…」


「素直じゃねぇな…可愛くねぇ」

「弘輔(こうすけ)に言われたくないよ」


「お前にも言われたくない」


「だから彼女出来ないんじゃないの?」


あいつがピクリと眉を動かした

「ムカつくなぁ…お前…なんで」

「事実でしょ?」


オレは勝ったとか心の中で思って席を立った


「今日休みだろ…」


「弘輔には関係ない」


「そうか…じゃあいいか」


なんか怖い…用事はないけど外でよう


グイッ


「ふぁっ…!?」


手を引っ張られベッドに倒されあいつがオレの両手首を押さえ付けていた


「…」


「何の真似だよ…」


「同性愛者の真似だよ…」


「同性あぃしゃ?」


「ホモだよ…男同士」


オレは怖くなって必死に逃げようとした


「オレがなんで彼女出来ないか教えてやるよ」


「なんだよ…」


「全部断ってんだよお前で手がいっぱいだから」

少しドキッとした

「えっオレのせいかよ…」
「そうだな…何回もお前に欲情しているのも」


「気持ち悪いこと言うな…」


「でも今日はやめない、何年我慢してたか」


「んぅっ…」


キス…!?
いやっ…まて…


おかしいって…

「ぷはぁっ…あっ」

息継ぎの暇さえくれず
オレの口腔を犯していく

オレは躍起になって抵抗したが
自慢も出来ないこの薄い体じゃビクともしない


「や…だぁ…弘輔…っ」


「煽ったのお前だよ?」


「あれは喧嘩だろ!!」


「どうだろう?」


すました顔で答える弘輔はいつも通りで信じれなかった


「弘輔…いっつも通りに戻ろうよ…?」


「怖い…?」


鼻で笑われてカチンときた


「怖くないし!!…全く」


「それならいいね…泣かせてやるから」


「違っ…やめろ!!いい加減にしろよ!!」


「初めは無理矢理かもしれないけど…大事にするから」


「やっ…!!」

口を開けたとき

顎を親指で開けさせられ

キスされた

「んっ…」

舌を絡められないように舌を引っ込めた

歯の型をなぞるように舐められた

足をばたつかせようとしても
弘輔の足の上にかかっていて上手く動かせない

そんなことしている間にあいつの舌がオレの舌を捕え
絡ませたりしていた

「っ…」
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