BL小説


□言わなくたって分かるだろう
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いつからだろうオレが科学と言うものを毛嫌いし始めたのは…


「かーわーぐーちーあーきーらー」


「…」


返事もなく科学実験を楽しそうに黙々と続ける


「川口…」


始めはしつこく粘ってみる

「んー?」

返事してもこんな返事ばっかりだ


「川口は面倒なの嫌い?」

「ん」

「それちゃんと聞いてる?」

「ん」

「オレ達付き合ってるよね?」

「ん」

「オレのこと面倒なの?」

「ん」


「そっかぁ…」


気のない返事ばっかりだしいつもなら気にすることもないのに

今日は気にするどころか腹が立った



「亮なんて大嫌い」

オレはそう吐き捨てて科学教室を後にした


「亮のバカ」

オレのこと嫌いでも構うくらい出来るだろ

オレは不安と寂しさの中家路を歩いた


途中車が少し先で止まった


「あの…すみませんここから1番近い駅ってどの辺かな?」


「あっ…えとそこの角曲がって…」

説明している時だった


「真琴!!その車から離れろ!!」

ビクッと肩があがった
あんな怒鳴り聞いたことがないってくらいで
でもあれは亮の声で声のする方を恐る恐る振り向いた時だった


ガンッ


オレは頭を何かで殴られ意識を失った



「真琴…」

「あき…ら?」
「おんぶしてやるから…」


「オレ…どうなったっけ?」

亮の背中におぶさる

「誘拐されそうになってた…お前が携帯電話忘れてくれてよかった」

「ははっそしたらもう…科学の邪魔する奴居なくなるのにな」

嫌味っぽく言ってみた

「バカ…邪魔なんて言ってねぇだろお前居なくなったらオレ泣くよ?」


もう言い返すとキリがないから言い返すのも止めて

全く関係ない話を吹っかけてみた
って言うか相手にされなかったオレの欲求不満

「なぁ…亮ぁ?」

「んー?どうした?」

「今から学校戻って亮の好きな科学しないで亮の家でオレの実験してよ」

「積極的なぁ〜まぁそういう真琴も好きだけど」


「だって1週間もろくに触ってくれないからオレ欲求不満」

ガブリッと亮の耳を噛んだ


「甘えん坊が…他の奴にそんな事すんなよ」


「亮が構ってくれたらね」

意地悪してみた


「なんだよそれ…」

その長い沈黙の後亮の家で亮がおかしくなった


「んっ待っ…て」


「待たねぇよ…他の奴にされたら困る」


余裕がないのはオレが意地悪したからだろう


「あっ…あっ…やだぁ亮ぁ…出る…からいい…ってば…ぁ」


「出しなよ…」

そういうとあそこの先を強く吸った


「あぁ…んぅっ」


「今日は感度いいね」
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