本棚
□微かなカオリ
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「はいカット!!次かしゆかね〜」
今はPV撮影で外に出ている。
その撮影場所は都会じゃ
味わえないような草原があり
そしてキレイに富士山が見える場所だ。
滅多に来れる場所じゃないので
私は散策してみることにした。
一人で草原を歩いていると
日傘をさしたあ〜ちゃんがいた。
白い日傘に白いワンピース、
それに負けじと白い肌。
キレイ・・・。
私はずっと眺めていた。
すると急にあ〜ちゃんが
こっちに振り向いた。
「あっのっち!!あんたもこっち来て一緒に富士山見ようや」
あ〜ちゃんが笑顔で言った。
「う、うん。」
そして私は緊張するなか
あ〜ちゃんの横にたった。
しばらく二人で富士山を見ていたら
少し風が吹いてきた。
その時、微かに甘いキンモクセイの
香りがした。
「今キンモクセイの香りがした。」
「いいにおいじゃろ〜?ファンの人に
もらったんよ(*^^*)」
嬉しそうにあ〜ちゃんは言った。
そしてまた富士山に目を戻した。
そんなあ〜ちゃんを見て私は
ドキっとした。