悪霊の図書館

□旧校舎怪談1
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昨日、ある学校の旧校舎を調査してほしいと、その学校の校長から依頼があった
ナルはその依頼を受け、
リンと一緒に機材を持って学校に行った

入り口のところにカメラを設置する
特に何も感じないんだよね・・・、髪留めしてるからかな

朝、この学校の生徒と思わしき女の子がカメラに触ろうとしていた

「あ、触っちゃ駄目だよー!」

「ひいっ!?」

僕が声をかけると女の子の肩がビクッと跳ね、
下駄箱にぶつかった

「あ」

此方に倒れてくる下駄箱
コレはぶつかるなーとか思っていると、誰かに押された

その場に尻餅をつくと、右足に下駄箱が直撃した

「〜〜〜っ!!」

こ、声にならないくらい痛い、あとで治そうと思っていると、
壊れたカメラと靴箱の下敷きになっているリンが目に入る

「大丈夫!?」

頭に怪我を負ったのか、リンは血を流していた
下駄箱をどけ、ハンカチで血を拭き、頭に手を翳しながら聞く

「っ・・・」

リンは少し表情をゆがめる
ええっと、この場合・・・

「救急車呼んだほうが良いのかな・・・あー・・・ねえ君、どうしたらいいとおもう?」

「え、ええっと・・・」

女の子は未だに座り込んだままだ

「どうした?」

さっきの音を聞きつけてか、ナルがやってきた

「何があったんだ?」

「あっ、ええと・・・」

ナルは女の子に聞いたが、女の子は僕が聞いたときと同様に答えられない

「立てるか?」

「はい」

傷はなんとか塞がった、
他のところは怪我してないかな・・・

「あっ、あの・・・本当にすみませんっ。急に声をかけられてびっくりして、それで。」

「言い訳はいい。この辺に医者は?」

「校門を出てすぐのところに」

「そうか、手を貸してくれ。」

「はっ、はい」

ナルに言われ、女の子が手を差し出すと、リンがその手を払う

「結構です。貴方の手は必要ありません」

「大丈夫?」

僕が聞くと、リンが頷いた

「一応は、ベルも右足を打っていたようですが大丈夫ですか?」

「・・・・・・大丈夫、うん!」

歩くたびに少々痛みが走るがあえて笑顔を取り繕った、そんなに慌てるような怪我じゃないだろうし・・・
リンと話していると、ナルが女の子にチャイムがなったことを告げた
女の子は遅刻だと走っていった

どうやらリンは左足を捻挫したとかで、
暫く立てそうにないらしい。
治そうかと言ったがリンに危ないからだめと怒られた

僕はただの打ち身だったのですぐに治せた
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