龍が如く夢小説 連載

□第三章 修
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夜中の病室で一人の少女は布団にくるまり、何度も寝返りをうっていた













「柏木さん………」








一人ベッドの中、先程の出来事を思いだしていた







「キス………しちゃった……」








柏木さんのキス…上手だったな……
















「ぐはっ!!………やだやだ〜」







「柏木さんのキスが忘れられないね」








「うっ…うん……恥ずかしいよ〜〜!!!…………ん??」

















第三章 修














「よっ!!」






「……………え??誰ですか??」







「うわ〜本当に覚えてないんだな…俺ショック〜」






「えぇ!!?ごめんなさっ…」






いつの間にか傍の椅子に腰掛けていた30代ぐらいの男の人はジャージを着ているためか青年のようにも見えた








「俺な堂島大吾。柏木さんには世話になってんだ」





ニコッと爽やかに挨拶をした






くるまっていた布団を剥ぎ、ベッドの上で正座した







「こんな夜分遅くにご苦労様です…」






「あ〜…俺仕事柄夜中にしか来れないんだよ〜!!ごめんな!!まぁいいもん見れたけどな♪」






「あ!!それ……なんで知って…」



「ん〜??ひ・み・ちゅ♪♪」





「もう!!気になります!!」







なんだか馴れ馴れしいけどいい人だった

それから柏木さんが東城会に帰ったとき、すごくルンルンしてた話を聞いて爆笑した






「えぇ!!!?あはははっスキップしてたぁ!!?(笑)」






「そうなの!!もー俺笑い堪えるのに必死で…」




「あはははっ!!いっそ笑ってあげたほうが良かったかもよ??」






「いや…あぁ見えてプライド高いもん。………あ〜もう時間だ…そろそろ来るぜ?」






「ん??」









カララっ

「…………うぉ!!?大吾??何してんだ!!?」





「柏木さーん♪おめでと〜」





「え!!?柏木さん!!?」






夜中だからか遠慮がちに入ってきたのは柏木だった






「何してんだ!!もう2時回ってんぞ??」






「だって〜柏木さんのことだから名無しさんに起きててほしいかなって思って俺が相手してたのー」







「馬鹿!!お前明日も早いだろ??もう帰って寝ろ!!」






「はいはーい…名無しさん、明後日は休みだから来るな♪また柏木さんの話しよーぜ!!」






「うん!!ありがと!!」







大吾さんはいい人だなー











バタンッ


「俺の話をしてたのか??」





「いい話を聞いちゃいました」





「なんだそれ!!気になる!!;」








ふふふっと意地悪く笑ってみると柏木さんは大吾さんが座っていた椅子に腰かけた





「柏木さんはどうしたんですか?今仕事終わったみたいですけど…明日も早いんじゃ??」





「あぁ明日は休みなんだ。だから今日中に終わらせた」






「本当ですか!?良かったですね」





「あぁ……名無しさん……」





「はい??」





「隣に腰かけてもいいか…??」






「どっ…どうぞ…」







柏木さんは私の返事を聞くと椅子から立ち上がり、私の隣に腰かけた


ギシッ…


夜中だからか、少し冷えていた空気が柏木さんによって温くなった











「……………」








「……………」

















な…何か話さないと…














「あっ…そうだ!!真島さんがバームクーヘンを持ってきてくれたんですよ!!」








「あ……あぁ…」







「柏木さんと食べようと思って二つ残しておいたんです」








ベッドスタンドにあるケーキの箱を手にとり、中をみる。が、バームクーヘンは一つしかなかった









「…………………」




谷村くんだ!!!
絶対あの後また食べたんだ!!











「名無しさん?」






「あっ…ごめんなさい…一個しかなくて……半分こしましょうか」






「いや…お前が食え。甘いもんは苦手なんだ」






「…………頂きます…」










柏木さんは私の髪を弄り出したので気にしないように手早く包みをひらいた








甘いの駄目なんだ…せっかく二人で食べたかったのにな…ちゃんと覚えておこ…









カサッ

パクっ









「ん〜♪甘い……」




真島さん…ありがとう…










でもこのバームクーヘン周りにシュガーがついてるんだよな…









「美味しかった…うへっ手がベトベト…」






髪を撫でていた柏木さんにティッシュを取ってもらおうと横をみた







「あのっ……ん??」








スッ…


柏木さんは私の手を持ち

ペロリ




「!!!???///」




舐め始めた








(わわっ…////)











指先に付いた砂糖をまんべんなく舐めていく









「………っ!!」







ときどきくすぐったいポイントがあってそこを舐められると息が詰まった










ペロ……




「あのっ…柏木さっ…もう…」




ドキドキしすぎて心臓が痛い









ひたすら丁寧に私の指先に付いた砂糖を舐めていた柏木さんは私の声に反応して伏せていた目をこちらに向けた














くちゅっ…






「〜〜〜〜〜っ!!!!/////」





柏木さんは意地悪く笑い、わざと舌を見せるように音を立てて私の指先を舐めた






その表情がとても妖しくて…





下半身にキュッと力が入った







「名無しさん……」











指を口から離し、髪を撫でた





真っ直ぐに憂いのある柏木さんの瞳に見つめられ、上手く息が出来なかった












この感覚…私知ってる…





髪を撫でていた手がそっと頬に添えられる






「………キスしてもいいか…?」





きっとこれは始まりの合図







「柏木さん……」




「修って呼んでくれ……」









「あ……っお…修…」








ぐいっ




名前を呼んだと同時に引っ張られ、口づけられた



先程のシュガーのせいかとても甘いキスだった







「んっ……ちゅっ……んんっ」







最初は遊ぶように唇に触れ、息を吸うために口を開くと待っていたように深く口づけた







「んふぅ……っ!!んっ………ふっ…」








「んっ……名無しさん……はふっ…」







口内に侵入してきた柏木さんの舌は別の生き物のように這いずり回る







歯を一本一本確認しているんじゃないかと思うほど丁寧なキスだった





「……っふ……はふっ…」






「………っは…名無しさん…もっと絡めろ…」







「…っふぁい…///」








キスの合間に囁く柏木さんにもっとしてほしくて返事をする










頭はもうボーっとして絡めかたなんて分かんないのに体は動いてて…
















室内に響く静かな水音





(恥ずかしい…!!////)








音をあまり聞かないように柏木さんの顔を見ようとそっと目を開ける






「……んぅ!!?///」





目を開けると柏木さんの熱い瞳とバッチリ目があってしまった






(やだっ……恥ずかしい…//)




柏木さんが口を話すと柏木さんの胸に顔を埋めた









「おい??もう駄目なのか…?」





「ずっ…ずっと見てたんですか!!?」







「久しぶりなんだ…もっと見たいんだよ…」






(色っぽく言うなー!!///)






柏木さんは髪や背中を撫で始めた





「はっ…恥ずかしいんです…」





「俺しか見ないぞ??」




「柏木さんだからですぅ…」






さらに顔を柏木さんのスーツに埋める





煙草と柏木さんの匂いがした
ドキドキする








「…そうやってくれるのは嬉しいが…そろそろなぁ…」





ツゥーー…


ビクッ!!





「っぁ……!!」


「ーーーっ//こっちも限界だ」


ぐいっ!!








いきなり背中を指先で撫で上げられて力が抜けた瞬間に胸から体を離された







「あっ……!!」



「名無しさん……」












ー……シテいいか……?

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