Novels.
□好き、怖い、矛盾。
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翌朝目が覚めれば、突然裕也から電話がかかってきた。
「もしもし、裕也?どうしたの?」
「おはよう。いや、特に用事はないよ。
今日ってバイトあんの?」
「え?ぁ、今日はないけど…?」
今日は何故か裕也に違和感を覚えた。
裕也の声が低かったからだろうか?
「じゃぁ、泊まり。」
「は…?」
「今日泊まり。明日どうせ休みだし」
「ちょ、ちょっと待ってよ、」
ワケが分からない。
突然朝から電話がきたと思ったら泊まりだなんて。
「明日ボクバイトあるんだけど、」
「それまでには帰せばいいでしょ?」
あまりの一方的に目眩がする。
裕也はこんなにも一方的な人だったろうか?
「じゃぁ、そういうわけだから。」
そう言い裕也は電話を切った。
「…」
どうしてかわからないけど
違和感と恐怖と、
胸騒ぎがボクを襲った。
不安で仕方がない。
「…準備、しなきゃ。」
自分の感情に蓋をしつつ、学校と泊まりの準備を始めた。
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