Novels.

□初めてのボク、経験豊富なキミ。
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『初めてのボク、経験豊富なキミ。』











付き合いはじめて早3ヶ月。






普通ならカップルは『倦怠期』を迎えるらしいが……。







ボク、柚葉と彼、裕也はそんなことを気にせずに、週一のデートを楽しんでいた。






ちなみに今日は休日で、今まさにデート真っ最中。




広い公園の木陰のあるベンチで、

ゆったりくつろいでいるのです。(笑)






「そういえば、もう3ヶ月経つんだね。
なんか早いなぁ。」





「そーだな。柚もだいぶ慣れてきたんじゃないか?デート。」



ぽつりと呟いたボクの言葉に、クスクスと笑いながら裕也がからかってきた。






「むー!しょうがないじゃないか、ボクは恋愛初心者なんだから」



裕也をチラ見しながらぷくっと頬を膨らませる。




そんなボクを見て、裕也は今度優しく微笑んできた。



「別に。初心者でもいいじゃん。楽しいんだしさ。」




「む…ゆーや君のクセになかなか説得力あること言いますね」




今度は唇を尖らせてしかめっ面をして見せた。




そしたら裕也が吹いた。





「ぶっ!!!!
っぷ、は、ははは!!
柚その顔…!」




にやり。


こう見えて変顔は得意だったりする。






よく友達にやって笑われたり、女子校で『変顔グランプリ』なんてことを先生までも巻き添えにして繰り広げていたこともあるくらいだ。



「ははっ、でもさ、テストの成績で言えば俺の方が断然上だぜ?」




やっと笑い終わったのか、
笑いすぎで流れてきた涙をぬぐいながら自慢気に話してきた。




「ぅ!!
もー…、テストの話はしなくていいっ!」




また頬を膨らませて顔をそっぽに向けた。





隣でいつまでもクスクス笑ってる裕也につられて、





ついにボクもクスリ、と笑ってしまった。





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