永遠に
□子守唄
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微かに聞こえてきた歌声
ゆったりとしたメロディーを紡ぐ声は優しさに溢れていた
真奈美「あっ」
歌声に導かれるようにして、辿り着いた部屋には
膝の上で眠る守丘さんの手を握りながら、歌う成宮くんがいて
歌声の正体に驚いて、思わず、声を上げた
天十郎「そんな所で何をしてやがんだ?」
真奈美「歌声が聞こえたから、気になって」
私の声にも反応せずに規則正しい寝息を立てる守丘さんを
起こさないように2人に近づく
真奈美「さっきの歌って何の歌?」
天十郎「希のかーちゃんが歌ってた子守唄なんだって」
真奈美「お母さんが」
安心しきった表情で眠る生徒はいつもの大人びた姿と違って、少し、幼く見えた