永遠に
□貫く想い
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最早、宴会となっている広間を抜け出して、洋風の中にもどこなく和が漂う屋敷を歩く
雅貴「ここにいたんだ」
希「・・・何」
シンプルだが、上品なデザインの家具が並ぶ応接間にいたのは
濃い紫色の地に秋桜が描いてある着物に淡い桜色の帯を締め、帯と同じ色の紐で髪を緩めに結わえているはとこだった
立っている位置からして、応接間に飾ってある絵を見ていたようだ
雅貴「またその絵?飽きないね」
希「回りくどい話題は止めて、さっさと本題に入ったらどうだ?」
挑むような視線に口角が上がる
雅貴「それじゃあ、お言葉に甘えて」
掴んだ手を引き寄せて、細い身体を腕の中に収める
雅貴「ずっと、好きだった」
黒曜石のような瞳が俺を見上げた