永遠に

□あの日
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 翼「希」


 聞き慣れた低い声に顔を上げると深紅の瞳が俺を見つめていた


 希「・・・翼、さん?」

 翼「っっっ」


 端整な顔を歪めると苦しい位の力で抱きしめられた


 希「翼さん?苦し」

 翼「泣いていい」

 希「え?」


 抱きしめる腕も耳元で囁く声も微かに震えていて


 翼「こういう時は泣いてもいいんだ」

 希「っっっ」


 お祖母様は亡くなったのだと、心が、理解した途端、涙が溢れた
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