永遠に
□あの日
2ページ/4ページ
希「・・・ん、ぅ」
僅かに身じろぎして、瞼が開いた
天十郎「希」
希「天?千?」
とろんの眠気の残る声が段々とはっきりしてきた
千聖「大丈夫か?」
希「うん」
身体を起こして、俺達を不安げに見つめる
希「お祖母様は?大丈夫?」
天十郎「っっっ」
息を呑んだ天の反応が答えだった
希「・・・そっか」
千聖「希」
俯いたまま、何かを堪えるように唇を噛み締める希の手を俺達は握りしめた
離してしまえば、どこかに行ってしまう気がして、決して、離さないように、強く、握りしめていた