永久に
□9月
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そいつは校舎裏にいた
自分で作った花壇と畑を見つめている横顔は
何となく、学生の頃の自分と重なった
清春「カベ、守丘に何かあったのか?」
翼「俺は今日、希に会ってないぞ」
そいつに関する事なら鋭いカベが会ってねぇなら、俺の推測が正しいかもわからねぇな
真奈美「守丘さんなら明日、お休みするって言ってましたけど」
翼「休む?」
真奈美「家の用事でって」
息を呑んだカベが唇を噛み締める
翼「永田、理由を調べろ」
永田「畏まりました」
椅子に座り込んだカベが俺を見上げる
翼「希に何か、あったのか?」
清春「確信は持てねぇ、ただ、気になった」
翼「それだけでも充分だ、全く」
溜息をつきながら、心配そうに瞳を揺らす
翼「何故、1人で抱え込もうとする」
小さく呟いた声はまるで悲鳴のようにも聞こえた