永久に

□8月
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 希「(こんな事になるなんて)」


 溜息を零しながら、海で遊ぶ4人を見つめる

 補習を続けてきた成果か、以前は興味も示さなかった天十郎様から読みやすい本を聞かれ

 無人島での冒険を記した本を勧めたのがそもそもの始まりだった

 本を気に入ってくれたのまではよかったが、その本の真似をするために島を丸ごと買い取るとは思ってもみなかった


 真奈美「守丘さんは遊ばないの?」

 希「日焼けをすると赤くなる体質なので、炎天下は苦手なんです」


 そして、買い取った島に遊びに来ているのは俺達A5だけではなく、担任の北森先生も一緒だ


 (先生も誘おうぜ)


 言葉を口にした天十郎様にとっては何気ない提案、それでも、こんなにも胸が苦しい


 希「後で足だけでも浸かりますから、先生は気にせずに行って来て下さい」

 真奈美「そう?じゃあ、行くわね」


 俺を気にしつつも海に向かう先生が身につけているのは明るいオレンジ色のビキニ

 対して、俺は7分丈のベージュのパンツとUVカット加工がされた水色の長袖パーカー


 希「(いいなぁ、思いっきり遊べて)」


 こまめに日焼け止めを塗り直す手間を惜しんで、水着を持って来なかった事に少し、後悔した
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