Es liebt die ganze Zeit
□入学
1ページ/4ページ
拓実「おはようございまーす」
扉が開いたのと同時に響いた元気な声に隣に座る人の表情が優しく緩んだ
野田「拓実くん、おはようございます」
拓実「父さん」
数日ぶりに時間旅行から帰った父親に抱きつく姿はいつもの大人びた様子と違って、年相応だ
野田「いい子にしてましたか?」
拓実「してたよ、な?杏樹兄」
鳴海「ええ、拓実くんはとってもいい子でしたよ」
担任である彼を兄と呼んだ事に疑問を持つ者はいない
岬「そろそろ予鈴が鳴るぞ」
拓実「はーい」
急いでいても職員室内で走らないのは厳しいあの人の教育の賜物だろう
瀬里奈「ほんと、いい子に育ったわね」
瑠璃「うん」
彼は生まれてすぐに母親が亡くなった為、学園に引き取られ、以来、父親である野田先生を筆頭にあたしや他の教師達に育てられた