Es liebt die ganze Zeit
□高等部1年
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七海「何で、私に会いたかったんだ?」
志貴「きっかけになればと思って」
不思議そうな顔を見つめる
志貴「君が僕と同じ、校長の縁者だという事は知った時、話してみたいと思った
だけど、僕はあまり口が上手くないから、話せたのはほんの数回で
そうしているうちに君は野田君以外を寄せつけようとしなくなった」
七海「そっか」
志貴「だから、姫様に頼んで、会わせてもらった」
七海「なるほどね、会った感想はどう?」
突然の問いかけに足を止めて、考え込むと合わせるように立ち止まって、僕を見る
志貴「凄く強いと思った、それと同時にとても脆いとも」
七海「・・・」
しんとした沈黙が苦しくて、思わず、俯いた僕の顔を下から覗きこんで、優しい笑みを向ける
七海「お前って不器用だな」
志貴「え?」
七海「それに、真っすぐだ、私はお前の事を知りたくなった」
日に焼けていない白い手が差し伸べられる
七海「もっと教えてよ、志貴の事」
志貴「ああ」