永遠に

□子守唄
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 まだ真夜中と言ってもいいような時刻

 落ち着いた色合いの家具が並ぶ部屋に溜息が響いた


 希「今日もかよ」


 額に貼りついた髪をかきあげて、サイドテーブルに手を伸ばす

 月明かりの下で輝きを放つクロスのネックレスを握りしめて、小さく、息を吐く


 希「天、千」


 誰よりも愛おしい人と背中を預けるに値する幼馴染の名を紡げば、重苦しかった胸がすぅっと軽くなる

 それでも、結局、熟睡と呼べるような睡眠はとれなかった
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