SHORT DREAM

□紫色の恋
1ページ/1ページ



『本当紫好きだよね。』


これが待ち合わせ場所に来たときのキボムの一言め



おっしゃるとおり私は紫が好き

それに今日は大好きなキボムとのデート


だから気合いを入れて淡い紫のワンピースに、紫のポイントが入った夏らしいバッグで着た


…まぁ…デートって思ってるの私だけかも知れないけど。



キボムとはミュージカルサークルで知り合った


ドジな私とは違って、何でも出来る万能鍵



正反対の私たちだけど、
私が恋に落ちるのに時間はかからなかった


キボムは私の気持ち知ってるのかな?






「ねぇ、キボムって知らないことないの?」



『はは、急だな。でもあんまりないかな〜。』





「ふーん。」













『あとね、知ってるよ。僕のこと好きなんでしょ?』





キボムはさらりと言いのけた。






「な、なんで知ってるの?」




『なんでって僕が万能鍵だから?あは。』





私は顔が火照って俯いた





『じゃあ、これは知ってる?ぼくたち両想いだってこと。』




「…ぇ」









『もぅ〜好きな色知ってるのも、気持ち気づいてたのも、いつも見てたからなの!興味ない子の好きな色とか知るわけないじゃん』





「うそ…」




『うそじゃない。ほら行くよ。』




キボムが私の手をとって歩きだした






こうして私と万能鍵の恋は始まった






FIN



.

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ