SHORT DREAM
□紫色の恋
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『本当紫好きだよね。』
これが待ち合わせ場所に来たときのキボムの一言め
おっしゃるとおり私は紫が好き
それに今日は大好きなキボムとのデート
だから気合いを入れて淡い紫のワンピースに、紫のポイントが入った夏らしいバッグで着た
…まぁ…デートって思ってるの私だけかも知れないけど。
キボムとはミュージカルサークルで知り合った
ドジな私とは違って、何でも出来る万能鍵
正反対の私たちだけど、
私が恋に落ちるのに時間はかからなかった
キボムは私の気持ち知ってるのかな?
「ねぇ、キボムって知らないことないの?」
『はは、急だな。でもあんまりないかな〜。』
「ふーん。」
『あとね、知ってるよ。僕のこと好きなんでしょ?』
キボムはさらりと言いのけた。
「な、なんで知ってるの?」
『なんでって僕が万能鍵だから?あは。』
私は顔が火照って俯いた
『じゃあ、これは知ってる?ぼくたち両想いだってこと。』
「…ぇ」
『もぅ〜好きな色知ってるのも、気持ち気づいてたのも、いつも見てたからなの!興味ない子の好きな色とか知るわけないじゃん』
「うそ…」
『うそじゃない。ほら行くよ。』
キボムが私の手をとって歩きだした
こうして私と万能鍵の恋は始まった
FIN
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