Sweet Toy

□俺の可愛い兄貴
1ページ/25ページ

「へー柏って彼女いるのか」
「彼女…?あー…付き合ってる奴はいる」
月に一度のバイトの飲み会。オフィス街にあるその店は、昼は定食屋、夜は居酒屋として営業している。俺は昼から夕方まで働いていて、ここに集まる同世代の男女はほとんどが夜のシフトだ。俺がこの店にバイトとして入ってからすぐくらいに、飲み会に誘われた。それ以来毎回この飲み会に参加している。学生ではない俺は人に出会う機会もない。そのため、市内にいる唯一の仲間がここにいるメンバーだ。日曜は店の定休日だから、この飲み会以外でも何人かで別に集まって遊ぶ事もよくある。
人手不足でたまに夜のシフトにも出たりはするが、頻繁にある事もなく、店でこのメンバーに会う事はほとんどない。俺は基本的に手厳しいお姉様方と働いているため、こうやって同世代の人間と騒ぐ事が本当に楽しかった。
「どんな子?可愛い?柏おっぱい星人だし…巨乳?」
気が付くと男三人に囲まれて質問攻めの状態だった。ちなみにこいつら三人は彼女いない組。そのせいかこの三人とはよく遊びに行く関係だ。普段リア充爆発しろとか言ってる癖に俺の話は聞きたいのか。…興味本位なんだろうけど。
「…おっぱいねーよ。…板」
「おっぱい大好きな柏ちゃんがつるぺたと付き合ってんのか。意外」
「顔凄ぇ可愛いとか」
「…俺は可愛いと思うけど、他の奴は思わないんじゃね?」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ