Sweet Bitter
□【6】sex and liquor
1ﾍﾟｰｼﾞ/19ﾍﾟｰｼﾞ
昼食を一緒に摂ってから互いに別々にPCに向かっていた。柏の受注処理は急いでやらなくてもどうにかなるため(細かい注文を付ける客がいなければ)テレビを見ながらダラダラと進めていく。日によってだが、16〜18時でその日の処理は締めているため、本日は16時まで処理を行い、実家に連絡をした。口頭での連絡はミスが起こるリスクがあるから、顧客情報を伝えるにはFAXを使っている。
実家のネット状況はイマイチで、ADSLが使えると公言できない状況だった。調子が良ければどうにかなるが、下手すればダイヤルアップ接続の方がマシと言う悲惨さだ。観光地である隣町のネット回線は割と安定していて、実家にいた頃は隣町までわざわざネットをしに行った。
それを思うと章羅の家にFAXがあって本当に良かったと思う。もしなければコンビニまで毎回FAXを送りにいかなければならない状況だ。
姉の佳乃子から無事届いたと連絡が入り、柏の今日の仕事は終了、と言うことになる。
さっさと夜のための食事を作ってしまおうと台所に立ち、缶ビールを取り出す。何となくフライングしているような気分にはなったが、これはいつもの習慣だから章羅も文句は言わないだろう。
昨日下ごしらえをしていたからか、支度は僅かな時間で済んだ。後はピザ屋に連絡して、宅配して貰えば準備完了。