Sweet Sweet

□【06】愛したい彼と、愛されたい彼氏
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「翔斗、店には馴染めたか?」
アキラさんに研修してもらってから一週間。
相変わらず慣れないことも多いけど、少しずつ指名も入るようになって、順風満帆といったところだった。
「オーナー、おはようございます。
そうですね、結構馴染んだかも」
開店前の掃除をしていたら、オーナーに声をかけられた。
「そっか、そりゃ良かった。ところでお前、今日クローズしたあと時間あるか?」
「え?はい。いつも通り寮に帰って寝るだけだし」
寮、とは言ってもここに入る時にオーナーが用意してくれた1Kのマンションのことだ。
俺はそこを現在の住居としてる。
少し狭いが実家よりずっとマシだ。
この店のメンバーも、ボーイを含め数人同じマンションに入居している。
「じゃあ、今日はちょっと俺に付き合え。いいよな?」
「え、あ、はい…」
オーナーに呼び出されるなんて、「俺、なんかしたっけ?」と一瞬思ったものの、
あの堕天使と悪魔みたいな先輩2人に呼び出されるより100倍マシだと思い至る。
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