BL
□こんなホストありですか?
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俺、鳳 要(おおとり かなめ)20歳
仕事がなくて路頭に迷っているところだ。
最初は不況がなんだって思ってたけど、やっぱりダメだった。…泣きそう。
プルルルッ
不意に俺の携帯が着信を知らせて、ディスプレイを見ると高校の時に憧れていた先輩、冬弥さんからだ。
「も…もしもし?」
『もしもしっ!?要?!お前今仕事してるっ!!?』
どうやらかなり急いでいるらしい先輩。
「見事に路頭に迷っているところですが…」
『じゃあ今から指定する所に直ぐに来いっ』
冬弥先輩は用件だけを伝えて、俺の意見は聞かずに一方的に電話を切ってしまった。
「なんなんだよ…」
俺は仕事もないので、とりあえず行ってみることにした。
それでも何故か、背後に感じる嫌な予感は拭えなかった。
***
待ち合わせ場所に行くと、先輩はいた。
スーツに身を包んで何故か凄く色っぽい。
「せ…先輩?」
「お、お前…要か!?随分見ない間にこう…色気が増したなぁ」
「はっ?」
「まぁ話は後だ!!来い要っお前に職を紹介してやる」
俺は先輩に半ば無理矢理手を引かれ、ついていった。
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